CAMP #42|冬休みのすき焼きソロキャンプ

冬休みだ!区切りに、ソロキャンプへ行こう。

ソロキャンプのルーティン

 グルキャンでは、何かしら、仲間と新しいことをチャレンジしたい。そのために、事前の企画を考える。

 ソロキャンプは真逆だ。目的は、「休む」こと。1人になって、無心になって、心を空っぽにする。

 キャンプのための「考える」ことをできる限り排除する。その中でも、頭に浮かんだことを深く考えてみることで、いわゆる「整う」ことができる。瞑想にも、近いかもしれない。

 そのために、ソロキャンプでは、ルーティンを決めている。ソロキャンプも半年ぶりなので、思い出してみる。

  • 冬のソロは、シェルター:snowpeakのリビングシェルロングに籠る。コットで就寝。
  • 食事は「すき焼き」。材料を切って煮るだけのカンタンかつ、贅沢な料理。
  • お酒は「貴醸酒」。水の代わりにお酒で仕込んだ贅沢なお酒。濃厚で、私以外に「好き」という人が身近にいないので、ソロで飲む。
  • 帰り道には、ラーメンを食べて締める。

 ルーティンは、回を重ねるごとに増える。今回も、何か増えるだろうか。

サイトレイアウト

 ゆったり出て、すき焼きの買い出しをしつつ、現地へ。

 到着して、シェルターを立てる。コットを組み立て、テーブルを並べ、、、レイアウトしていく。

 ソロなのに、あっちへこっちへと、動き回りたくはない。必要なものを手の届くところに置いておきたい。

 そう思ったら自然と、3面テーブルでのレイアウトになった。これで、調理中に、全く立たなくていい。

 寒波も来ていて真冬の寒さ。籠るためにストーブも用意した。

 それでも日中は、籠るほどではなく、むしろ自然の風を感じたい。シェルターを空け、風を通す。

竹で門松づくり

 以前のキャンプで、竹を使ったDIYの楽しさを知り、今回もやりたくなった。

 お正月なので、門松をつくろう。

 太い竹でベースの椀をつくり、それに入る3本の竹を見繕い、斜めにカットしていく。森で、赤い実を探し、差していく。扇の飾りは100円ショップで購入。

 一気に、お正月気分だ。

 鏡餅は、大福もちを2つ。夜の〆のスイーツにする。みかんが大きくバランスは悪いが、ご愛嬌だ。

 ここで、とりあえず日帰り温泉へ。体を温めつつ、インナータイツを履いたり防寒対策ばっちりして、戻ってくる。

ソロキャンプ恒例のすき焼きタイム

 さて、すき焼きの準備をしていこう。

 その前に、お酒を開栓。本日の銘柄は、福島県 宮泉銘醸の「會津宮泉 貴醸酒」。

 貴醸酒は、水の代わりにお酒で仕込むため濃厚になり、「甘く」なる傾向がある。基本的に、食前酒・食中酒よりは、食後酒として飲むのが合う。

 この 「會津宮泉 貴醸酒 」は、そんな貴醸酒の中でも、すっきり軽快に飲めるとのことで、後輩が酒屋で薦められ、伝って私の手元にきた。

 一口いただく。

うまい。。。沁みる。。。

 これは、貴醸酒ならではの濃厚さもありつつ、すっきりと飲める、バランスタイプだ。食中酒としても、濃いめの料理に合いそうだ。つまり、今宵のすき焼きとは、相性ばっちり。

 チビチビ飲みつつ、材料を切って並べていく。

 そして、すき焼きを始める前に、ご飯を炊いておこう。

 今回は、メスティンで炊飯。事前に水に浸しておいた。

 メスティンを火にかけ、強火で沸騰するまで、その後、弱火で15~20分。最後、音がパチパチと変わり、ほんの少し焦げかけの匂いがするまで待つ。ひっくり返して、タオルに包んで蒸らしを10分。

 蒸らしている間に、鉄鍋を火にかけ、すき焼きを始める。ルーティンのすき焼きだが、いつも買っていた割り下がいつものスーパーになく、ちょっと冒険して、「白味噌」ベースの割り下にしてみた。

 いつもよりも、白っぽくて、ドロッとしている。

 卵につけて、お肉を一口。

美味い!味噌がお肉に絡む!

 そして、お酒をひとくち。

 そうこうしているうちに、炊飯の蒸らしタイムも終了。メスティンの蓋を開ける。仕上がりは、完璧だ。

 2021年のキャンプは、お酒を飲みすぎた。それで後悔は全くないのだが、今日は、ほろよいで、嗜む程度にしておきたい。そう思って、お米を焚いた。お米がないと、お酒がすすんでしまうから。

 肉→酒→野菜→米→・・・、と、順々に、ゆっくり頂いていく。

 頭には、すき焼きと米とお酒のことしかない。まさに全集中で食べている。

 こういう1人ごはんは「贅沢」だ。

シェルターでおこもりタイム

 気温がぐっと下がってきたので、シェルターをクローズにして、ストーブをつける。

 それでも、少し寒い。DVERG×BRIDのUSBブランケットをかける。内蔵のヒーターがモバイルバッテリーで発熱するので、じんわり暖かい。冬キャンプには、ありがたいギアだ。

 少し、しっとりめの音楽を掛けて、まったりする。

 いろいろ自分を見つめなおして、深く考えよう、と思ったところで、忙しくて連絡が滞っている友人が何人もいることに気づいた。

 ぽちぽちとスマホで、LINEの返信をしていく。酔っているので、変なメッセージを送らないかは注意し、何度か読み返しつつ、送る。

 1人になることで、逆に「人と繋がりたい」という思いが強くなる。それが、面白い。

 きっと、ソロキャンプを、本当に1人になりたくて行く人も多いのだろう。私の場合は、本当は、人といたいのだとう思う。たまにソロになることで、改めてそれに気づくことができる。

 一通り連絡しおわったら、ぐっと気温がまた下がった。氷点下に突入。千葉のこのエリアでは、過去のキャンプで氷点下になったことはなかった。本当に強い寒波だ。

 ストーブで暖めた湯たんぽを持ち、コットに敷いた電気毛布のスイッチも入れて、寝袋に入る。この冬、ソロキャンプで凍死された方がいるというニュースを耳にして、不安な気持ちにもなったが、今夜はこの装備なら大丈夫なはず。

 音楽を聴きつつ、ぼーっとする。

今夜は、早いけど、いい気分だし眠ろう。

 最後に、意を決して外に出て、カメラをセットしてから就寝。

 雲もなく、星空が綺麗に撮れそうだ。(そして、撮れた。)

朝の静謐な時間

 早めに寝たので、朝も早めに目が覚めた。この森は南西向きに拓けているため、朝陽はあまり入らない。

 まだ寒いが、シェルターを開けて、動き始める。

 まずは、温かいコーヒーを飲もう。お湯を沸かして、ドリップする。

 シェルターを畳み、ギアを片づけて、撤収。

 少し時間に余裕もあったので、竹を切ったり、物置を片づけたりしてから、帰路へ。

 ソロキャンプもいいが、またみんなと来よう。