自分たちより開拓をしている先輩の話を聞きに行こう!
開拓の先輩たちとの繋がり
Instagramでは、森を開拓して楽しんでいる人たちがたくさんいて、相互フォローで繋がっている。
Instagramをはじめた当初から、そういった人たちと交流を持てたらと考えていた。特に3年目に入り、開拓が少し落ち着いた(マンネリ化してきた)タイミングなので、刺激を得られたら。
課題は2つあった。基本的に、「どこに自分の森・山があるか」を公表している人はいない。「九州です」と言われてしまうと、どうしようもない。
また、残念ながら、開拓を継続しつつInstagram投稿も継続している人は、結構少ない。体力的にも時間的にも、開拓も&Instagramも続けていくのは、結構な負担だ。チェックしていたが、投稿が止まってしまった人も多かった。
自宅からアクセスできる関東近郊で、投稿を継続している人、それに当てはまる人が、「ショーティ開拓班(@showty96)」さんだった。日々の投稿を見ている中で、関東の特定の県であることを発信されていた。また、Instagramの投稿をはじめたのも私たちと近しい時期で、止まることなく、今も継続的に投稿されている。
ショーティさんが開拓されている山は、私たちの森よりも何倍も大きく、開拓の苦労は相当大変そうだと感じていた。その中で、野菜や果物を育てたり、井戸を掘ったり、常設タープをつくったり、様々な活動をされていた。また、「開拓とは」という話を、時々発信されている。
思想があり、経験があり、それを言語化できる人は、話していて楽しい。これはきっと話を聞いたら刺激になると思った。
ただ、「山にお伺いして話をしたい」というお願いを、受け入れてもらえるだろうか。私たちの投稿に「いいね」を押してくれ、アドバイスのコメントをくださったこともあるので、恐らく、私たちのことは認識してくれているはず。緊張しながら、DMでそのお願いをしてみた。
ショーティさんの里山へ
ショーティさんは快諾してくださった。更に、さつまいも堀り、栗拾い、ザリガニ釣りなど、魅力的なアクティビティの提案も。
当日、MonTanaと2人で、楽しみに向かった。ただ、こんな時に限って、高速道路の事故渋滞にハマってしまう。昼出発で3時間あれば到着できるところ、4時間かかってしまった。15時着予定が、16時に。
待ち合わせ場所で、ショーティさんと初めてお会いし、自己紹介もそこそこに、食事の買い出しにスーパーマーケットへ。
初めましてで会ったばかり、事前に食事の打ち合わせもしていない。
お互いに「探り」ながら、メニューを決めて、食材をカゴに入れていく。
ちょっと面白かったのが、この会話。
みょうがはどうですか?(みょうがは苦手な食材ではないですか?)
みょうがはないですね。(みょうがは、育てていないです)
苦手かどうかを聞いたところ、栽培しているかどうかで返ってくるのは、開拓の深さを早速感じられた。
その後、いよいよ現地へ。
里山の全体像
到着し、早速、山の全体像を説明してくださった。
このショーティさんの里山は、もともと山の斜面につくられた段々畑だ。斜面の中腹に、平らに造成された場所が各所にある。
その途中に、ベースの宴会場がある。常設タープとなっており、毎回設営をしなくてもいいようにされている。タープは可変式で、不在時は高さを下げて、使用時は上げる、という仕掛けになっている。これはとても便利だ。
キャンプサイトはその上のスペース。幅はそこまでないので大型テントは張れないが、小型テントならいくつも張れるスペースがある。私たちも、テントを2つ張らせてもらった。
トイレは、その更に上にある。私たちのトイレと違い、「大」をしても大丈夫な仕組みになっている。
そんな山のそこかしこに、野菜や果物が育てられている。
その更に上、山の頂上には、もう1つの宴会場が。こちらは、夏の暑い時期用のものとのこと。風が通るので、夏でも涼しく感じられるそうだ。
山上サイトの横には、ショーティさんの寝室、ハンモックが。これで、真夏でも涼しかったらしい。
今日は、残暑もあり、かなり暑かったので、この上の宴会場で食事をすることに。
夜の宴会
到着が遅かったので、山を案内頂き、テントを設営していったら、日が暮れてきた。
早速、乾杯をして懇親会をスタートしていく。
こちらからは、いくつかのおつまみを提供した。じゃがいもと明太子のアヒージョ、みょうが味噌、マグロの生ハムだ。アヒージョは、その後、パスタに。
ショーティさんは、おつまみとして、自家製ジャムとクリームチーズをのせたクラッカーを。このジャムがとても美味しく、チーズと合っていた。
その後、メインに「武蔵野うどん」をつくってくださった。ダッチオーブンでつくる、豚肉、キノコ、ネギが入った、具沢山のうどんだ。これも絶品だった。
これらの食事をしながら、お酒も飲んでいく。過去、ショーティさんがウイスキーを飲む投稿をされていたので、ウイスキーを手土産に。
飲み比べセットを持ってきました。3種のうち、どれが好きか飲み比べてください。
ショーティさんからも、自家製の梅酒を頂いた。
徐々に、でも確実にベロベロに酔いながら、いろんな話を伺った。
もともとこの山は、祖先から代々引き継いできた里山であること。その中で、ご両親や息子さんと、里山との関りの話。
学生時代に遡っての、ショーティさんのキャンプの歴史。
この山を訪れるご友人の話や、仕事の話など、そんなプライベートに近いところのお話も伺った。
ショーティさんにとってのキャンプは、「この里山を守っていく中での1つの手段だ。」という話があった。この里山を守るために滞在する時間があって、その中で、宿泊することが必要で、キャンプをしている。
「キャンプは手段である」という考え方には、共感した。
私にとっても、キャンプは、友人とコミュニケーションをする場であったり、1人で自身を見つめる場であったり、そういった目的があるからこそ、続いている。MonTanaは、キャンプを「最上の飲み会」とよく言っているが、そういった友人とお酒を楽しむ場にもなる。キャンプそのものを目的にすると、恐らく、私たちは飽きてしまうのではないだろうか。
そんな話を聞きつつ、考えたりしているうちに、時間は24時近くに。MonTanaはイスに座ったまま寝落ちし、横に倒れるという事故も。
名残惜しいと思いつつ、睡魔の限界を迎えたので、それぞれのテントへ入り、就寝した。
森の恵みのお土産
翌日は、数々の自然の実りから、ショーティさんがお土産を準備してくださった。
昨日できなかった「栗拾い」をして、袋にいっぱいの栗をお土産に。また、カボスも頂いた。帰宅して調理したが、これが美味しかった。
最後に、冷たい井戸水で顔を洗わせてもらい、さっぱりして、里山を後に。
今回、この自然豊かな森で、こだわりと楽しみ方、そして人生のバックグラウンドを教えて頂いた。Instagramで繋がって数年、いつかお会いしたいと思っていた念願が叶った。
ずっとInstagramの投稿を見ていたからか、「初めまして」とは思えず、以前より知り合っているような感覚だった。
ショーティさんの里山に、初回の訪問となったが、季節によっても楽しみ方が違うことや、今回は到着が遅れアクティビティがあまりできなかったこともあり、また違う季節に訪問をさせて頂きたいと感じた。ショーティさんも「また是非」と言ってくださった。
たくさんの刺激を頂いて視野も広がったので、これからのキャンプや開拓での、成長や新しい発見につなげていきたい。
最後に、今回快く受け入れてくださったショーティさん、本当にありがとうございました。