雪中キャンプがしたい!!
雪中キャンプという魔物
このラボリエをスタートする前、私たちの頭の中に、「雪の中でキャンプをする」という概念はなかった。
単に気温が下がる中でキャンプする「冬キャンプ」と、雪がある中でキャンプする「雪中キャンプ」には、かなりの難度の差がある。
そこで当時、冬に行くのは千葉や、静岡の伊豆方面。雪の降らない地域を選んでいた。
ただ、首都圏の平野部で雪が降るタイミングとばっちり合って、千葉のキャンプ場で、意図せずに雪中キャンプになるという経験をした。
とはいえ降ったのは2日間だけで、積雪もこの程度。
それだけなのに、防寒や、雪への対策が足りなくて、少々苦労した。
意図しない雪中キャンプだったけど、ちょっと、消化不良だったな。
実力不足だったね。再チャレンジしたいね。
そこから、毎年、雪中キャンプの計画を立ててきたが、コロナ禍に入り、計画→キャンセルが続いた。
今年こそはなんとか実現したい、と検討を進めてきた。
偶然の出来事や経緯があってそうなったが、雪中キャンプという魔物に魅入られて、こんなにも執着に似た感情を持つようになるとは。やっぱり「失敗する」のは貴重な経験で、キャンプライフを面白くする大きな要素だ。
キャンプ場のセレクト
まずは、雪が降るキャンプ場を選んでいく。私たちが住んでいるエリアから200km程度で、雪が降る確率の高いところ。
長野県北部・群馬県北部・新潟県南部あたりの、山間部を狙うことに。
7つのキャンプ場をピックアップしたが、選択するにあたり、1つ、大きなポイントがあった。
それは「電源」の有無だ。それによって、大きく難度が異なる。
私たちは雪中キャンプは初心者。どのレベルのチャレンジを目指すか。話し合った結果、まずは電源ありからスタートし、徐々にステップアップしよう、という結論になった。
一足飛びにいくよりも、チャレンジの余地を残した方が、長く楽しめる。
そこで選択したキャンプ場が、「北軽井沢スウィートグラス」だ。
公式サイト:北軽井沢スウィートグラス
ここは、北関東屈指の高規格キャンプ場。春~夏~秋は、なかなか予約がとれない有名かつ人気のキャンプ場だ。そして、1500Wと容量が大きい電源が完備されており、炊事場ではお湯も出る。レンタル品も豊富、スタッフも常駐していて、何か予想外のことが起きても対応できる幅が広い。
こういった、雪中キャンプに関する記事でも、よく取り上げられていた。
難易度高めと言われる雪中キャンプ。初めて挑戦するなら高規格キャンプ場がおすすめです。AC電源サイト、キャンプ用品や雪遊び…
課題は、このエリアは日本海から関東側に山を越えた先にあるので、雪が積もる確率が少し低いということ。
10日前から、毎日のように天気予報を見つつ、雪が積もっていることを祈って当日を迎えた。
いよいよ現地へ
1週間前には雪が降る予報になっていたが、残念ながら、直前で気温が上がって雪は降らず、むしろ雨が降る予報さえ出てしまった。残念だがしょうがない。
せめて、残雪を見ながらお酒が飲めれば、という最低ラインの心の準備をして、現地へ向かう。
今回のメンバーは3人、私とMonTana、そしてキャンプ初心者&冬キャンプはもちろん初めてという後輩を1人連れていく。
早朝に出発し、軽井沢に11時ごろ到着。
まずは、ローカルのスーパーマーケット「ツルヤ」へ。ほとんどの食材は事前に買い出しを済ませているが、ここでは飲み物と、それぞれの家族へのお土産を買っていく。特に、ツルヤオリジナルの「ジャム」がとてもオススメ。美味しいし安い。私もジャムを5つ購入した。
その後、星野リゾートが運営する「ハルニレテラス」へ。
公式サイト:ハルニレテラス
その中の、ベーカリー&レストラン「沢村」でランチ。
軽井沢はグルメエリアで、美味しい飲食店が充実している。キャンプ前後のランチも、せっかくなら美味しいものを食べたかった。
ここでのハンバーガーに満足。お腹いっぱいになったので、いよいよ設営をがんばろう。
サイトの状況
長野県の軽井沢から、群馬県の北軽井沢へ入ると、気温が少し下がった。だが、道中もそこまで雪がない。
チェックイン時にも、スタッフさんから残念なコメントが。
雪がとけて、地面がぬかるんでいるサイトがあります。もし変更したい場合は申し出てください。
いよいよ、予約していた「林間焚火サイト」へ。サイトナンバーは、「F・11」。
ここは、このキャンプ場でも最も端になる。トイレや炊事場には遠いが、他のテントが見えない方向があり、他サイトと距離をとってゆっくりできるのではと考えて選んだ。
雪は、残念ながらあまりない。サイトに残っている雪も、踏み固められて凍っているというイメージ。雪が解けて、泥がるかるんでいるところもある。
近くの空いていた他のサイトも見てみてたが、どこも同じような感じ。
この場所で、なんとかしよう。
テント設営&インテリア整え
今回のテントは、私のSnowpeakのリビングシェルロングProアイボリー。それを、MonTanaが持つレッドフレームで立てた。このポールは、たくさんSnowpeakのポイント特典だ。
意図していたのは、白い雪の世界に、白いシェルターに赤いポールが映える絵。ちょっと雪の白が足りないが、初めての組み合わせが面白くてよかった。
幸い、このキャンプ場では大きな「スノコ」を無料で貸してくれる。テントの中にスノコを敷いて、泥のぬかるみに対応することにした。
リビングとなる場所にスノコを敷き、シートを敷いて、奥にはインナーテントを吊るす。
このインナーテント、Snowpeakのものではなく、サバティカル・GILIA(ギリア)の2人用インナーだ。このシェルターの純正のインナールームは、4人用でサイズが大きい。リビングスペースがそこそこ圧迫される。リビング側で私とMonTanaは寝れるようにしつつ、後輩用に、奥のこのテントを用意した。
もちろん、純正の組み合わせではないので、調整が必要になる。
短いガイロープを6本用意し、長さを調整しつつ吊り下げている。
この取り付けは、現地でのぶっつけ本番だったが、ぴったりだった。
そしてシートの上に、テーブルなどインテリアを整える。
今回のポイントは、ダブルソファ。Snowpeakの「ラックソット」を2つ、L字で配置。
ソファの上にかけているブランケットの下には、電気毛布を入れており、お尻を暖かくしてくれる。足元にも、電気カーペットを敷いているので、足元も暖かくなる。
一般的なキャンプ場の電源サイトだと、1000Wのところも多いが、ここでは1500Wなので、この電源使用でもまだ電気容量に余裕がある。
それに、アラジンの灯油ストーブで、シェルター内を暖かくする。これでこの寒い環境でも、大丈夫なはずだ。
このサイトは、「焚き火する場所」があり、そこでなら直火で焚き火OKなのだが、そこが凍っていたので、焚き火台をテント前に設置。
雪の白さに、冬ならではの白い森、そこに、シェルターのアイボリーとインテリアの白を合わせて、カラーリングは整ったかな。
コールマンのクリアウォール
暖房は万全で、シェルターの中で籠れば暖かい。が、その不満点は、外が見えないことだ。どこのキャンプ場だとしても、テントの中にいたら変わらなくなる。
そこで、MonTanaが購入したのが、コールマンの「クリアウォール」だ。
透明なシートによる壁をつくり、テント内が暖かいまま、外の景色を見れるようにできる。
これも、メーカーが違うので純正の組み合わせではないが、ほぼぴったりの取り付けができる。
これで、寒い冬の夜を越える準備はできた。
さて、乾杯して、食事も準備していこうか。
<続く>