今回は、キャンプや開拓ネタから少し離れて、デザインの話を。
この場所の名前として、また、活動のコンセプトとして、どう在りたいかの願いを込め、「LABOLIER」と名付けた。その考えていることは、CONCEPTのページに綴らせてもらっている。
そして、名前を決めると、ロゴが欲しくなってくる。今回は、そのロゴづくりの過程を残していきたい。
既存フォントでイメージを
どんなイメージがいいのか。柔らかい?固い?細い?太い?シャープ?優しい?どうも、あまりイメージが湧かない。そこで、まずはいろいろなフォントで、「LABOLIER」を書いてみることにした。
直感的にいいなと思ったものを残していくと、無意識に、セリフ体のイメージが近いようだ。※セリフ体とは、こういう飾りがついたフォントだ。
それと、下2つ、筆記体のような曲線のあるフォントにも、少し引っかかったようだ。
ロゴデザイン① 2フォント組み合わせ
じゃあ、2つを組み合わせてみよう。
まずそれが1つ目のアイディア。セリフ体と、筆記体のフォントを組み合わせてみる。ラボリエのコンセプトも、ラボラトリーとアトリエの組み合わせ。それが合致したら面白いかもしれない。
まず、「L」から。それぞれのフォントを、縦棒、横棒を切り出し、付け替えてみる。・・・お、これはちょっと、アリかもしれない。
続いて、「A」。・・・これは、組み合わせが難しい。
何か、変だ。というか、クドい。
いろいろな組み合わせ方を試してみたが、しっくりこない。「L」のようにシンプルな文字はいいが、複雑なアルファベットは難しいようだ。
「B」も少しトライしてみたが、組み合わせが1つもできなかった。
ここで断念。このアプローチは止めることにした。
ロゴデザイン② シンプル造形の組み合わせ
リセットして、もう一度、既存フォントを並べていった。すると、1つ、新たにひっかっかったフォントがあった。「Megrim」というフォントだった。
シンプルで、すっきりしてる!!
先ほどまで、セリフ体や筆記体を見てきて、こういったシンプルな方に、気持ちが一気に寄ってきた。
このフォントを参考にしつつ、「2つの掛け合わせ」という視点を入れてみよう。シンプルな何かを掛け合わせたらどうなるか、試してみることにした。
まず、太さを2つで組み合わせてみよう。あと、白抜きラインもいれてみたらどうか。・・・と、試行錯誤してできたのが、こちらだ。
ちょっといいかも、と感じたところで、メンバーの意見を聞いてみた。宣伝関連の仕事をしているRuingが、アドバイスをくれた。
SNSのアイコンで使うときなど、かなり小さくなります。
ロゴは、小さくしても読めるかどうかも、大事ですよ。
なるほど。小さくしてみよう。
あれ、だいぶ掠れた感じになる??これは「L」の白抜き線のせいだ。あと、太さが異なる3種類の線のうち、細い線が見えなくて、バランスが悪くも見える。
でも、雰囲気そのものは、いいと感じた。
ということは、ここからの「引き算」だ。要素を抜いていこう。
ロゴデザイン③ 最後にちょっとのスパイスを
まず、白抜き文字を止めて、同じ太さの線を2本並べてみた。そして、斜めのラインなど、線を減らしてみることにした。
また、つくりながら、「余白」や「オープンな印象」が欲しいなと感じていた。ラボリエは、プライベートキャンプ場ということでクローズな場所だが、いろいろな面で、クローズにはしたくない。新しく、いろんな人の感性を取り入れて、進化し続けられる場所にしていきたい。
その表現として、「B」や「O」の囲みを空けることにした。結果はこちら。
だいぶ、意志が込められてきた。あとは、何かバランスが良くない。やはり、太さが2種類あるからか。太さは、やはり1種類に戻そう。
だいぶシンプルになった。
ただ、ここで、一度原点に戻ってみる。なぜ、セリフ体や、筆記体が良かったのか。それは、「クセ」が欲しかったのでは。シンプルにスッと入るものは、見やすいしキレイなのだが、印象に残りにくい。何か、違和感があるようなところを、バランスを崩さない中でも、何かつくりたい。
このロゴの中で、少し気になるのは「E」だ。何かハマっていない。ここを変えてみよう。
今回の千葉の敷地は、三角の形をしている。「E」の中に、三角形を入れてみる。
・・・悪くはない。シンプルに、円にしてみてはどうか。
これだ!!!
自分の中の何かの感覚と、ハマった。また、メンバーに見せていく。
なんかこの、Eの●が気になるんだけど・・・
(お!計算通り)
他の、「‐」や「▲」を見せてみる。
「‐」が収まりよくていいと思うけど・・・。
こう見てると、「●」もアリなのかな??
この「●」は、スパイス、「刺激」だ。何もないと、味気ない。かといって全部を刺激だらけにすると、まとまらなくなる。ちょっとした刺激が、全体の活性化に繋がっていく。
そういうバランスが、場づくりにも必要なのだ。ロゴから、そんなメッセージをもらった気がした。
ロゴとしてはこれで完成だ。ただ、使い方は、これからも研究が必要だ。
また、このロゴには、いろんな意思を込めることができたが、これからの活動の中で、さらに思いを入れて、育てていくこともできると思う。
また何年か後に、この記録を読んで、振り返ってみたい。