CAMP #44|真冬に安定のソログルキャンプ・後編

さて、夕ご飯だ!日本酒も飲もう!!

鹿児島風・黒豚しゃぶしゃぶ

 なんだかんだで、みんな山場を越えたばかりで、疲労が溜まっていた。食事も、凝ったものでなく、カンタンに美味しいものを食べたい、という話になった。

 かつ、この冬の寒さに合う料理、そうすると、結論は「鍋」になる。

 どんな鍋にしようか。ふと思い出したのが、10年ほど前、出張で訪れた鹿児島で食べた、「黒豚しゃぶしゃぶ」だ。レシピを調べると、いくつか出てくる。鹿児島の黒豚しゃぶしゃぶと言っても、お店によって何パターンかあるようだ。

 今回選んだレシピはこちら。

  • お鍋の出汁:九州のあご出汁+昆布 +にんにく
  • しゃぶしゃぶ具材:鹿児島産 黒豚バラ肉・ロース肉、千葉産ブリのスライス
  • 野菜:薄切りのネギ&ニンジン(スライサーで薄く切る)、ほうれんそう、レタス、舞茸、しめじ
  • つけダレ:蕎麦つゆ
  • 薬味:紅葉おろし、柚子胡椒
  • 〆:蕎麦

 大きなポイントは、蕎麦つゆだ。甘い九州の出汁でしゃぶしゃぶしたお肉を、薄切りネギと一緒に、紅葉おろしを溶かしたつゆに漬けて頂く。

 にんにくを入れるのもポイントだ。豚肉に含まれるビタミンB1は疲労回復を助けてくれる。にんにくに含まれるアリシンは、ビタミンB1の吸収をサポートするのだ。疲れきった私たちには、ちょうどいい。

 〆も、お蕎麦だ。蕎麦に含まれるビタミンの一種「コリン」は、肝臓に脂肪が沈着するのを防ぎ、飲酒で負担がかかりやすい腎臓の働きを助ける作用もある。今日は、たくさん飲んでも大丈夫だ(?)。

しゃぶしゃぶスタート

 MonTanaが具材をスライスして、お鍋に投入していく。

 この寒い冬、風もある野天では、ウインドスクリーンが必須だ。これで風の影響を抑えつつ、熱を効率的にお鍋に伝えてくれる。今回、サイトのトーンに合わせて、ブロンズ色のものをチョイス。

 まずは、お魚。ブリから。具材のバリエーションを増やして、前菜がわりだ。

 脂がのって美味しそうなブリ。お湯にくぐらせ、頂いていく。

美味いねー。お肉みたい。

蕎麦つゆ、いいな。これは新発見。

 さて、これはお酒に合いそうだ。

 本日持参したのは2本。

 まずは、仙禽 「雪だるま」。ボトルの雪だるまがカワイイ。にごり酒で、置いておくと、瓶の中で雪が降るように澱が積もっていく。雪中キャンプで映えそうだと、味の説明も聞かずにジャケ買いした1本だ。

 もう1本は、萬乗醸造の「醸し人九平次」。こちらは誰もが好きな安定の1本。「雪だるま」が万が一、微妙だったときのために、守り手としてチョイスした。

 まずは、「雪だるま」から。

やばい!これは美味い!!

おー、これは美味いな。

 飲んだすぐは、甘さが広がり、その後、酸味を感じる。と思いきや、キレのある日本酒らしい風味がすっと現れて、後を引かずに消えていく。芳醇で重いかと思いきや、後味は軽く、バランスが良くて万人受けしそうだ。

 あまりに美味しくて、30分も経たずに、カラになっていた。

というか、ほとんど1人で飲んだんじゃない?

 そうかもしれない。おかげで、フラフラだ。

 この後、黒豚のしゃぶしゃぶをスタート。が、あまりに酔っていて、写真に撮り損ねる。

 ただ、とても美味しかったのは覚えている。

「醸し人九平次」、熱燗にする?

そんな贅沢な飲み方していいの?

 寒い冬は、熱燗が最高だ。

 酔っていて、適温にできる自信がなかった。ぬる燗くらいの温度で早めに引き上げる。

 それでも、やはり美味い。

 気づけは、また1本、空いてしまった。

 まだまだ時刻は早い。

あと1本、持ってくればよかった・・・。

疲れてるし、それくらいが丁度いいかもだよ!

そうですよ!お茶飲みましょう。

 豚のしゃぶしゃぶを終え、蕎麦で締め。たいらげたところで、お腹もいい感じでいっぱいになった。

 ※後から、ほうれんそうとレタスを入れるのを忘れていたのに気づいた。

焚き火を囲んでティータイム

 あとは、ハーブティを淹れつつ、焚き火を囲む。

 お茶を飲むごとに、酔いもゆっくり醒めて、ほろよいレベルになってきた。

今日は、早めに寝てもいいかもよ。

 うん、無理する必要はない。湯たんぽを準備して、寝床を準備していく。

就寝前の撮影時間

 みんながテントに入ってから、三脚を抱えてうろうろ。ほろよいの状態で、寝る前に、撮影するのも1つの楽しみだ。

 テントが3つ。いろんな角度から撮影。

 身体が冷えてきたのでテントへ。シュラフに入り、気づけば深い眠りに入っていた。

早朝のコーヒー&カップ麺タイム

 朝は、寒さ&渇きとともに起床した。だいぶ気温が下がったようだ。そして乾燥して、だいぶ口の中が渇いている。枕元においていたペットボトル飲料を飲もうと手に取ったら、”シャリシャリ”と音がする。中身が、凍っている。

 温度計を取り出すと、マイナス3℃。これはマイナス5℃くらいまでは下がったかもしれない。

 テントから出て、とりあえず焚き火を再着火。

 みんなも順次起床して、焚き火を囲む。

うずらの卵も、凍ってる!

 燻製して置いておいた卵が、シェラカップの中で凍っていた。

 とりあえず温かいコーヒーを淹れよう。ただ、水も凍っている。そして、ガスの火が点かない。いつも買っている1本100円くらいの安いガスでは、気温が低くてパワー不足だ。

 こういう寒い時のために買った、SOTOのパワーガスを使う。

 さすが、安定の火力。冬キャンプでこのガスは必須だ。氷を融かしつつお湯を沸かしていく。

 コーヒーを飲んで、お腹が温かくなったら、目も醒めて、少し動けるようになってきた。

朝ご飯を買いに、コンビニ行こうか。

急に、カップ麺が食べたくなったんだけど。

 ここでのキャンプの朝食は、手抜きで、近所のコンビニで調達することが多い。そしてついでに、トイレも使わせてもらう。

 MonTanaの提案で、3人とも、カップ麺を購入。

 凍みる朝に、カップ麺の湯気が立ち上る。

 それとともに、陽の光がサイトに差し込んできた。

太陽が暖かいわ・・・太陽は偉大だ。

 MonTanaが、日光浴をはじめた。

 暖かい朝食も摂って、日光にもあたって、ようやく活動的に動けるようになり、ゆるゆると片付けをスタート。お昼には帰路についた。

 今回、楽しみに予定していた雪中キャンプには行けなかったが、楽しくゆっくり冬のキャンプを楽しめた。

 また来よう。