開拓Act.42|サイトを覆うコナラの木の伐採

初体験!木を伐採してみよう!

ドングリ落下に困る秋

 このラボリエで最も存在感のある樹木が、こちらの「コナラ」の木だ。

 この木は、サイトに向けて斜めに生えてきている。これが、サイトの竹を撤去したことで陽当たりが改善したことで、当初よりも枝ぶりがよくなり、成長してきた。

 それにより、太陽が昇ってくる位置にあたるため、昼まで陽が入らくなってしまった。テントを乾かしたり、冬の朝に暖まりたかったりするときに、困ったりする。

 そして、秋にかけては多数のドングリが生まれ、それがテントや頭上に落ちてくる。頭に当たると、そこそこ痛い。テントに傷がつかないかも心配だ。

 そこで、この木を切ることに決めた。

伐採のプランニング&準備

 「木の伐採」で調べると、「素人には危険」という文字を多数見る。確かに、相当の重量のものが倒れるのだ。倒れるのをきちんとコントロールできないと、事故になる。

 調べた結果、今回の木の伐採で、気を付けるべきポイントが2つわかった。

準備① 倒す方向のコントロール

 今回の木は、斜めに生えていて、そのまま切ると、その方向に倒れることが想定される。

  そうすると、焚き火場に当たってしまう可能性がある。レンガを組んで、地下に空気の経路をつくっているものなので、容易に移動することができない。

 これを避けて倒すには、焚き火場と反対方向にひっぱり、倒れる角度を変えるのだ。

 ロープを木に結んで、引っ張れるように準備する。

結構これ、難しいよ。ロープが軽くて届かない。

届いたとしても、固定する方法がないかもです。

 リスクのある高所作業はできるだけ避けようと思い、脚立・ハシゴなどは用意していない。思った以上に、木が高く、ロープが届かないのだ。

なんとか、がんばってー!

 いろんな方法で、何十回と投げた結果、奇跡的に、届き&固定された。

準備② 縦割れの防止

 今回の木は、斜めに立っている。斜めの木を切るのに気を付けるのは、「縦に割れる」ことだそうだ。

 割り箸を割った時、稀に、変な割れ方をすることがある。それと同じように、切っている途中で、木が縦方向に割れて、意図しない高さのポイントで折れることがある。

 その折れたものが、落ちてきて、人に当たるというリスクがあるそうだ。

 これの防止は、折るポイントの少し上に、ロープでグルグルと巻いておくというシンプルな方法だ。

これ、どれくらい意味あるのかな。。。

うーん、わからないけど、万全を期しておこう!

いよいよ伐採!

 まずは倒す側に、「受け口」をつくる。これで、倒れる方向や折れるポイントを、多少コントロールできるらしい。

 受け口ができたら、反対側から、一気に切っていく。チェーンソーは、ずっとフルパワーだ。

ミシミシって音がしてきたよ!

 半分くらい切ったところで、木の繊維が切れる音が聞えてきた。

 さらに切り進むと、感触が変わった。

倒れる!!

 ミシミシビシブチバリバリ・・・轟音と共に、木が倒れていく。

おおおーーー!!!

おおおーーー!!!

カメラ大丈夫ですか??

こんな長かったんだ!あっちまでいくと思ってなかった!

 木の長さの目測を誤った。結果、カメラにはギリギリ届かず、大迫力の映像が撮れた。

 そして、縦割れすることもなく、ロープで引っ張ったのが効いて、焚き火場を避けることができ、何も損害はなかった。

 ほぼ100%、計画通りの大成功だ。

倒すことより後始末が大変

 そんなコンセプトの「大怪獣のあとしまつ」という映画もあったが、切ったら終わり、ではなかった。

 切ったことに感慨深さを感じて、しばらく浸っていたが、ここでキャンプできるようにするには、この切った木を撤去しなくてはいけない。

 またできれば、この木は有効に活用したい。地面に置きっぱなしだと腐ってしまうので、早めに移動したい。

 そこから手分けして、撤去することに。

 1人がチェーンソーで木の本体を切り分ける。あとのメンバーが、小さな枝やツタなどをノコギリで切りつつ、切り分けた木を運んでいく。

あれ?チェーンソーが抜けなくなった!

その場所で切ると、木で刃が挟まっちゃうのか。

 切る位置・順番と、刃を入れる方向を間違えると、切り口を木が押さえつけて、刃が抜けなくなる。

 下から木を持ち上げて、その押さえつける力を減らすしかない。しかし、2人で持ち上げようとするが、持ち上がらない。

何やってんの?

着いてすぐすまんが、この木を持ち上げるの手伝ってくれ。

 ちょうど到着したMonTanaも加えて3人で持ち上げたら、なんとか抜けた。

 こういうのも学び。次からは大丈夫だ。

 ここでさらに問題が。チェーンソーは、電動のバッテリー駆動式を選んだのだが、モーターのオーバーヒート&バッテリー上がりで、作業が止まる。

 本体を休ませつつ、バッテリーを充電している間は、作業ができない。

 ある程度の撤去が終わるまでに、2時間近くかかってしまった。作業できない間は、他のことをしていたので問題はなかったのだが。

 根元に近い部分は、今回は諦めた。資材にもできる木なので、また近日中に切り分けたい。

 これで、サイトから見える空が広くなった。

 そして、木の伐採という初めての体験を、とても楽しむこともできた。

次、どれ切っちゃう??切った方がいいやつある??

うーん、他には、ないかもしれないな・・・。

 そう、他に切った方がいい木は、今のところない。そして、無理に切る必要はない。

 次の伐採体験は、いつできるだろうか。

伐採ムービー

 伐採の一部始終をムービーに。倒れる瞬間の映像は、なかなかの迫力です。