LABOLIERに無数に生育している竹。この竹は我々のキャンプ開拓における強大な敵であるが、我々は資材として活用したい。この開拓コラムでは、竹を邪魔者ではなく、資材にする方法を紹介したいと思う。
竹の伐採時期
竹の伐採は「寒」の時期が適している。その理由は、水分が少ないので硬度が高くなるから。また、タンパク質などの養分が少なく、虫食い被害を抑えることができるからだ。つまり、我々は梅雨の時期に橋(仮)をつくったため、耐久性に問題を抱えている(”開拓Act.3|橋(仮)づくり”)。
油抜き
インターネットで調べた結果、竹の耐久性を上げるために『油抜き』と呼ばれる作業があることがわかった。これは、青竹から水分や油分といった余分な養分を除去する作業のことである。竹から油を抜く方法は、1)湿式法:熱湯に竹を入れて煮込むことで油を抜く方法、2)乾式法:竹を火で炙って油をにじみ出させる2種類の方法がある。
効率を重視するならば、湿式法が有効だ。しかし、ただの湯では駄目だ。竹の外皮表面はケイ酸質皮膜で覆われている。この皮膜のおかげで、雨を弾いたり、自身の水分を空気中に飛散することができる。竹の内部から水分や油分を除去する場合、この外皮に含まれるケイ酸が邪魔な存在である。そこで、苛性ソーダで煮沸することで、このケイ酸を溶かすことができる。
苛性ソーダって、強アルカリ性だから劇物指定されている。うーん。ハードルが高い・・・
おいおい。もっと安全な方法で、処理できないのかい?
Trick or Treat!!(お菓子をくれないと苛性ソーダで悪戯しちゃうぞ!)
冗談じゃない!(余った苛性ソーダを小出庫で管理するのも大変だ。それに、作業も危険だな。)
その後、比較的安全な湿式方を調べた。その結果、重曹や灰を代用する方法があることがわかった。しかし、気付いてしまった。
5mもの長さの竹を煮沸するような釜が無い・・・
・・・他の方法を考えようか。
焚き火で炙って、皮を剥く!
色々と方法を考えてみたが、LABOLIERにはもっと原始的な方法が向いていると思う。焚き火で竹を炙って、表面からにじみ出る油分をウエスで拭き取るといった乾式法に挑戦することに決めた。油分を吸収したウエスは、火をおこす際の着火剤として再利用できる。とてもエコな感じがして、とても良い。
油抜きの方法は決まった。あとは実践を残すのみ。