飛行機移動のための、キャンプギアのパッキングを考えよう。
スーツケースにギアを詰め込んで
飛行機で移動して、遠出してキャンプをしたい。
もともと航空会社のマイルを貯めて旅行するのが好きだった。ただ、このコロナ禍で貯めても旅行を計画しにくく、結果、いよいよ貯めていたマイルが有効期限に迫っていた。
いつもならマイルで家族旅行をしていたが、リスクを鑑みて、ソロの北海道キャンプで、期限間近のマイルを使うことにした。
「飛行機を使う」という縛りがある中で、もちろん大きいのは荷物の制限だ。いつものように、自動車の荷室にギアを満載して、というわけにはいかない。
空港までも自分で持っていける範囲、基本的にはスーツケース1つに、主要なギアを収めなくてはいけない。
今持っているギアを中心に、必要なものは買い揃え、パッキングして北海道へ行った。
その詰め込んだスーツケースの中身がこちら。
これらのギアを検討した経緯を記してみたい。
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持っていたウルトラライトギアたち
テント
まず、絶対に必要なのはテント。これは、もともと山岳用のZEROGRAMの「EL CHALTEN Pro 2.5p」がある。
軽量で、設営も早い。まずこのギアは確実にセレクトすることに。
チェア
キャンプでは、チェアに座っている時間が長いとも言われる。キャンプの心地よさが変わる、非常に重要なギアだ。ここは、軽量ギアの代名詞 ヘリノックスの、「チェアツー」に頼ることにした。
ヘリノックスのチェアは、折りたたんで、収納サイズを小さくできる。座り心地と、収納サイズのバランスは、このチェアが最もいいのではないかと思ったりする。
ロッキングフットを持っていくかは悩んだ。ただ、このチェアは、これがあるとないとで座り心地が大きく異なるので、なんとしても持っていくことに。
キッチンギア|バーナー
調理の肝となるガスバーナーは、Snowpeakの「ヤエンストーブ レギ」。
こちらも軽量で、安定性も高く、火力も安定するので信頼のおけるバーナーだ。
「飛行機ではガス缶を運べない」ということを、今回初めて知った。機内持ち込みも、荷物預けの場合でも、NGだ。ガス缶はパッキングせず、現地で調達した。
買い足したウルトラライトギアたち
必要だが、どうやってもスーツケースに入らなかったギアがある。その場合は、今後も使うことを考えた上で、買い足した。
タープ
今回のキャンプのタイミング、雨予報になっていた。料理・食事をするにも、何かしら動くのにも、雨を防ぐタープが必要と考えた。できれば、オーダーメイドして届いたばかりのCAMP ON PARADEのタープを、持っていきたかった。
ただ、5m×4mの大き目サイズ、そして素材はポリコットンで、それなりの厚みがある。スーツケースに入れたら、容積の4分の1を占めてしまった。なんとか持っていきたかったが、どうやっても入らず、断念した。
その断念したタイミングは、実は出発の前日。なんとしても持っていきたいと、諦めの決断が遅かった。
代わりになるタープを探す。選択したのは、Hillebergの「Tarp 10 UL」だ。 Hilleberg は、キャンプギアではハイエンドなブランドだ。そんな直前に、そんな大きな買い物をしていいかは悩んだ。ただ、いくつもの候補を出して考えたときに、時間がないからこそ、確実だとは思った。買って、損は絶対にしない。
とはいえ、もうネット販売で届くタイミングは過ぎている。在庫がある店は、そうそうない。4つほど店舗をまわったところ、奇跡的に1店舗、在庫があったのをゲットした。
使ってみた結果、買ったことは全く後悔しなかった。Kerlon生地はとても頑丈かつ伸びるので、タープ初心者の私でも、キレイに張ることができた。
ちなみにポールも、このサイズに合わせてDODの「コンパクトタープポール」をチョイス。どのタープを買うかわからないタイミングで、Amazonの当日配送で発注しておき、ギリギリ間に合った。
焚き火台
キャンプで焚き火は必須のアクティビティだ。直火OKなキャンプ場も少ないし、直火OKとしても地面にダメージを与えたくないので、なんとか焚き火台は持っていきたい。
いつも使っているのは、Snowpeakの焚火台M。これは金属の塊だ。自動車が乗っても壊れないという触れ込みがあるくらい、頑丈で、とにかく重たい。
軽量で小さくなるソロ用の焚火台を探し、UCOの「ミニフラットパックグリル」を選択。
こちらを選んだ理由は、①とにかく小さい(収納時にタブレットほどのサイズに)②軽い(832g)③かわいい の3点だ。①②では、他にも多数の選択肢があったが、③が決め手になった。
この焚火台は、キャンプ場で売っている薪を使うのには向かない。焚火台が小さくて薪が入らない。ただ、山で落ちている枝を探して、小さく焚火するのにはちょうどいいサイズだ。
薪がこぼれたりすることも考慮し、焚き火シートも追加した。
キッチンギア|クッカー&フライパン
調理のための、煮る・焼くをするギアは必要だ。いつもは、Snowpeakの「ヤエンクッカー1000」と、LODGEの「スキレット 8インチ」を使っていた。
ヤエンクッカーは、もともと軽量ギアだ。ただ、全体のバランスから、もっと小さくしたかった。そして、スキレットは重いので、持っていくのは厳しかった。
そこで、クッカーは「メスティン」にすることにした。それならご飯も炊ける。北海道メシの「豚丼」や「海鮮丼」をつくることもできる。
数あるメスティンの中で、選んだのは、8A GARAGE(ヤエイガレージ)の「スリップメスティン Sサイズ」だ。(商品サイトはこちら)
野営場の洗い場で、焦げ付きや油汚れを落とせるかわからない。コーティングされ、焦げ付かず、ウェットティッシュで拭くだけでもいいこの商品は、安心感があった。
そして、スキレットの代わりに選んだのは、Belmontの「山専ソロ鉄板」。お肉など焼くときに、やはりある程度の厚みあり、蓄熱性のある鉄板がよかった。ただ、厚みがあると重くなる。この鉄板は、その微妙なバランスをとってくれた商品だ。スキレットとセットにできる収納袋も、相性がよかった。
シュラフ&マット
寝具も、心地よいキャンプには捨てられないギアだ。特に、気温が下がる予報が出ていたので、安全のためにも暖かい寝袋は必須だった。また、キャンプ場の地面が石だらけとも限らない。何かしらマットがなければ、心地よく眠ることは難しい。
シュラフで持っていたのは、モンベルの「バロウバッグ #3 ロング」。マットは、コールマンのインフレーターマット。
モンベルのバロウバッグは、中綿が化繊のモデルだ。化繊は、サイズが嵩張るが、洗濯機で洗えたり、メンテナンスはラクになる。自動車に積むなら、その嵩張りも許容できる。ただ、今回は許容できなかった。
そして、インフレーターマットのサイズは、明らかに、どうしようもなかった。
まず、シュラフは、同じくモンベルの「アルパインダウンハガー800 #3」を選択。
持っているものと同じナンバーで、中綿がダウンのモデルを選んだ。使用可能温度は「1℃」。ちょうど商品の入替えタイミングで、アウトレット価格になっていたものを直営店で購入できた。
マットは、NEMOの「ORA」のレギュラーサイズを。厚みは2.5cm。
快適に寝るには、マットはできれば4cm以上欲しい。コールマンのマットも6cmだ。ただ、その分、収納サイズは大きくなっていく。その妥協点から、この厚みを選択した。
とはいえ、砂利サイトでも寝たが、寝心地はまずまず。例えばコットで寝るときに敷くなどなら、これでも十分だ。
ウルトラライトでないが持っていったギアたち
軽量ギアではないが、買い替えずに、こだわりとして持っていったギアもある。
テーブル
テーブルは、チェアと同じくヘリノックスなどにすれば、もっと軽くすることはできた。ただ、1つくらい、天然木のギアを持っていきたかった。とはいえ、最近使っているNinehillsのウッドロールテーブルは、流石に持ってはいけない。そこで、サブテーブルとして持っていた、ひのきキャンプ用品専門店196の、「ウッドテーブル KUROSON ソロ」を選択した。(商品サイトはこちら)
小さいが、檜の質感が良く、造りがしっかりしているテーブルだ。
これを、スーツケースの背面に敷いて入れ込み、なんとか持っていくことができた。
ランタンハンガー&コーヒードリッパー
FEDECAの「BAR CLAMP DRIPPER STAND」。真鍮製で重たいが、最近のお気に入りのため持っていくことに。
キッチンギア小物類
キッチンギアの小物たちは、絞りつつも、そこまで容積をとらないものは、できる限り持っていくことにした。
FEDECAのナイフ、KEYUCAのまな板、FIRESIDEのコッパーシェラカップなどなど。
サブバッグ・クーラーボックス
1つ大きな課題は、現地で食材を買い、どう保管するか。北海道とはいえ夏に、保冷せず生鮮食品を持ち歩いたら、リスクがある。悩んだ結果、スーツケースとは別に、ソフトクーラーを持っていくことにした。
AO Coolersの12パックのサイズ。
現地空港までは、この中にもギアを収納し、飛行機でも預け入れ。スーツケース+このクーラーで、重量制限も基本料金内だった。
現地で、冷凍済の保冷剤・氷を買い、食料とともにクーラーとして使った。
これを、もっと薄手のソフトクーラーを使うという手もあったが、これがあったおかげで、冷たいまま生鮮食品を保管できた。また、帰宅する際のお土産を運搬するにもよかった。冷凍されたイクラや、ケーキ、チーズなどを持ち帰った。
スーツケース1つでもギア満載のキャンプができる
今回、スーツケース1つ(+ソフトクーラー)だけでも、必要十分なキャンプギアを持っていくことができた。
また、飛行機を使ってキャンプへ行くことができたら。(コロナが収まった後に。)夏は北海道、冬は沖縄、というのもいい。
軽くて小さいギアは、反比例して価格は高くなっていく。ただ、いつものオートキャンプでも使えるし、車載スペースや保管スペースの縮小にも繋がる。
複数のキャンプスタイルを持つことはなかなか難しいが、うまく軽量ギアを使いつつ楽しんでいきたい。