CAMP #35|北の大地で遠征ソロキャンプ④

キャンプ旅の最終日を楽しもう!

真夜中の起床と曇り空

 ドゥウン!ドドドドドド!

 突然のエンジン音に、目が覚めた。時刻は深夜2時。

 そういえば、昨日、お隣さんがこんなことを言っていた。

昨日から寒くて。夜、エンジンかけて暖房つけないと、眠れないんだ。
夜中にうるさいかもしれないけど、いいかな?

 たまたまこの数日は、平年よりも寒い。私も昨夜、夜の寒さに驚いた。

 私は寝袋が0℃まで対応だったので、ぬくぬくとはしていたが、お隣さんは、そんな寝具は備えていなかったようだ。

 目が覚めて、エンジン音がしているうちは寝付けないかもと思った。せっかく目が覚めたので、カメラを持ってテントを出る。撮影をすることに。

星、、、出てるかな。

 天気予報が曇りだったので、もともと期待はしていなかったが、やはり曇りだった。星は、見えない。

 朝焼けを撮ろう。カメラを設置して、インターバル撮影をする。

 今回、カメラのバッテリーが課題だった。2泊、かつ大容量バッテリーもない中で、最終日まで電池が保つか。バッテリー3つ持ってきたが、既に1つはゼロに。この1つは残量30%くらい。夜明けまでのあと数時間は保つだろうと、決行した。

 バッテリーのあと1つは、2つ目のカメラ用で、こちらも残り30%は切っている。明日起床して、自動車のエンジンをつけ、シガーソケットから充電すれば、なんとか最終日も保つのではないか、そう考えつつ寝袋に入ったら、お隣さんのエンジンも切れ、すっと眠りについた・・・。

 カメラは、無事に夜明けを捉えていた。ただ、ここは真南を向いていて、残念ながら太陽は見えない。

朝陽を望みつつ朝食

 5時過ぎ、あたりが少し明るくなったところで、目が覚めた。テントから出て、崖を望む。

 朝焼けが、綺麗だ。

 とりあえず、朝食を頂く。またメスティンでご飯を炊く。そして昨夜食べきれなかった「筋子」をのせて、筋子丼で食べる。(ぼーっとしていて、写真を撮り忘れていた。)

 そしてコーヒーを淹れる。

 風がとても穏やかだ。

ここは、風が強い日が多くて。そしていつもは、朝は霧がすごいんだよね。
海を伝って崖から上がってきた風が、ここで霧になるんだよ。
今日は、風もなくて、穏やかな珍しい日だね。

 と、常連さんが言っていた。

 霧が出るなら、それも見たかったし撮りたかったが、穏やかなのももちろん悪くない。

 コーヒーを飲んで、ただただ、ボーっとする。

絶景の遊歩道でチェアリング

 このキャンプ場から、更に奥へ歩いて行ける遊歩道があった。昨日も、少し踏み入れてみたが、そちらも絶景が広がっていた。

 ふと思い立った。アイスコーヒーをタンブラーに淹れる。そして、タープを畳み、ポールとイスを抱える。

 そのまま、遊歩道の奥へ向かうことに。

 ここは、きちんと歩く場所が整備されていて、とても歩きやすい。「クマに注意」と書いてあるので、周囲を見つつ進むが、ありがたいことに何の気配もない。

 15分ほど歩くと、この遊歩道の一番奥に到着。その崖の先端に、平らな場所があった。

 そこに、タープを立てる。

 風で荷物が飛ばされないか、ドキドキしながらの設営。ほんのちょっと踏み入れたら、崖に真っ逆さまだ。

 とても広い原野に、自分1人だけ。とても贅沢な場所だ。

 常連さんに聞いたが、ここに、テントを持ってきて野営する人はいないようだ。ただ、徒歩10~15分で、これだけの場所があるなら、荷物を絞り込めば、ここで野営できないことはない。

 他の人がいないので、何か事故があっても助けてもらえない。クマが出たら、恐らく逃げられない。そういった不安はある。ただ、もし次、来れる機会があれば、試してみたいと思った。

 時刻はもう昼に近い。

 設営でだいぶ暑くなった。タープの下、イスに座って、アイスコーヒーを飲む。

 通り抜ける風が冷たく、コーヒーの冷たさとともに、身体を内外から冷ましてくれる。

 本当に、ここは絶景だ。そしてその絶景を独り占め。

 キャンプ最終日に、こんな体験ができるなんて。北海道、素晴らしい。

 もっとここにいたい、、、そう思いつつ、帰路の時間が迫りつつある。惜しむ気持ちもありつつ、ここは撤収する。

最後のランチ・スープカレーと後片付け

 サイトに戻ったところで、だいぶお腹が空いた。ランチをつくっていく。今回の北海道キャンプ、最後のキャンプ飯。

 メスティンで炊飯し、こちらも北海道名物、スープカレーを。スパイスがピリっとしていて、その中に野菜の甘みや、鶏の出汁の深みもあって、美味しい。

 この晴れ空の日差しの下、キャンプでカレーは、やはりいい。

 料理しながら、お米を炊いたり、煮込んだりしている間に、サイトの片づけも並行していく。

 今回、スーツケース1つに収めなくてはならない。

 とはいえ、行きでギリギリなんとか詰め込めた。帰り、必ず荷物が膨らむのが、キャンプの七不思議の1つだ。同じように詰めるのは諦めていて、すぐに使わないものを中心に、ダンボールに詰め込む。これは、コンビニから宅配便で送ろうと考えている。

 スーツケースの中は、行きよりはスペースが空いた。ただ、帰り道で、お土産を買う予定。このスペースで足りるだろうか。

 食事をして、片付けを進めていたら、常連さんから話しかけられた。

タープは、ヒルバーグだったよね。このテントはどこのだい?ポールはDACだね。シングルウォールテント?

 ギアに詳しい人のようだ。

ZEROGRAMって、韓国のブランドです。中がメッシュになってて、ダブルウォールです。

 しばし、ギア談義を交わす。

昨日、タープを海に向かって張ってて、勇気あるなと思ってたんだよ。

 ここは、風が強い日は、タープは吹っ飛ばされるらしい・・・。ポールが折れたり、タープが破れたり。今回は、風が穏やかで本当に良かった。

ここは、俺もそうだけど、毎年来てる人が多いんだよ。もし気に入ったら、来年も来たらいい。その時は、また声をかけてよ。

 それはありがたい。そうやって、繋がりができていくようだ。

整備された無料キャンプ場

 片づけをしている時に、ワンボックスカーで何人ものスタッフの方が来られて、洗い場・トイレの掃除や、ゴミの整頓・回収などされていった。何から職業支援の一環かもしれないが、とても丁寧に、きれいに掃除をされていた。

 これが無料で提供しているのは、とても驚きだった。長く続いてくれたらいいなと思う。

 そうこうしているうちに、片付けが完了。予定時刻を少し過ぎていて、少し急ぐ。

また、、、どこかで来たい!!北海道!!!

 今回はミニマルでとソロで来たが、コロナが収まったら、何人か誘ってきてもいい。また、飛行機で来たが、フェリーでクルマ&ギアを載せて来てもいい。

 キャンプ場も、釧路から行ける範囲で探したが、北海道には、他にも魅力的な場所が多数ある。

 千葉のラボリエがオフシーズンになる夏、涼しい北海道キャンプにハマりそうな予感がする。

 またいつか!!