開拓Act.28|焚火場Orio・ダコタファイアーホール化

焚き火するとき、煙を少なくしたい!

焚火を楽しむために

 ラボリエで焚き火をするのは、「Orio」と名付けた、レンガ囲いの焚き火場だ。

 特徴としては、4方に展開するローテーブル。みんなで焚き火を囲いながら、食事やお酒を楽しめる。

 ただ、みんなで焚き火を囲うときに、困ることが2つある。

  1. 「煙」が風で流れた側にいる人は、移動しないとツライ
  2. 森で拾い集めた薪は、湿気っているので燃えにくい&「煙」がよく出る

 つまり、燃焼効率を高めて、煙を出ないようにできれば、より焚き火が楽しくできる。

こんな方法があるみたいだよ。

 それが、「ダコタファイアーホール」。北米のネイティブアメリカン「ダコタ族」が使っていた焚き火の技法だ。

 2つ穴を掘って、地中でトンネルを繋げる。片方で火を焚くと、片方から空気が入ってよく燃える。

 ①燃えた熱で上昇気流を生む、②穴を伝って下から空気を取り込む、という2点がポイントだ。

 ①はどこまで上昇気流が埋めるかわからないが、下から空気を取り込む機構を、取り入れてみたい。

 構想としては、このようなイメージだ。

 では、必要な材料をホームセンターで買って、いざ現地へ。

穴を掘ってブロックを埋める

 位置を決めて、穴を掘る。今までのテントを張ってきた場所との関係を考えて、少し位置をズラした。

 そこに、コンクリブロックを並べてみる。

 本当は、コンクリは使わない方がいい。

コンクリは、熱が加わると分解しちゃうんですよね。

 と以前に教わっていた。

 今回は、この構造を試すことが目的だ。うまくいくとは限らない。コンクリブロックは1個100円ちょっと。うまくいって、熱分解したらまた考えよう、と割り切った。

 アルミホースをどう並べるか。もともとの構想は、1本だけだったが、買ってきたホースの長さがあったので、

2本にしたら、いいんじゃない?

 と、つくりながらアイディアが出た。

 この方が、対称性があって、デザインは好みだ。

ブロックの上にレンガを積む

 ブロックの横も、土が空気穴をふさがないよう、レンガを差し込みながら、上にレンガを並べていく。

 レンガをどう組み合わせるか、試行錯誤。位置を調整しながら、組んでバラしてを繰り返す。

半分に割れたレンガを、角に使いましょう。

 線対称の正方形になるように、組むことができた。

 そして、コンクリブロックの真ん中、空いたところに、Snowpeakの炭床Mをはめこむ。

 この Snowpeakの炭床は、鉄製なので、雨ざらしにしたら錆びてしまう。そこで、耐熱塗料をスプレーして持ってきた。これでサビが防げるか、塗料がはがれないか、それもお試しだ。

完成&火入れ

 そして、完成した。

 アルミホースの空気穴が、特徴的だ。

 このアルミホースは、触れると手が切れそうになるので、何か手当てはしたい。

アルミテープをフチに張ってもいいんじゃない?

 手元に資材がないので、一旦、これで火入れをしてみよう。うまく空気が流れるかどうか。

 Solが、拾ってきた枝を組んでいく。燃えやすい「井形」。でも、この枝は雨に濡れ、まだ少し湿っている。

 さて、着火しよう。

さて、俺、写真撮るから、誰か着火して。

え?見てるから、着火してよ。

え?僕が撮るから、着火してくださいよ。

 変な譲り合いの後、結局、私が着火することに。内部に入れた小枝を、バーナーで熱す。

 少し炙っていたら、火柱が立ち始めた。これは、順調だ。

煙を、空気穴に近づけてみましょう!

 Solが、火をつけて煙が出る枝を、空気穴の近くへ持っていく。

 そこまでの吸引力ではないが、するっと煙が空気穴に吸い込まれる。

 空気がちゃんと入って、焚き火につながっているようだ。

焚き火を眺めてまったり

 お茶を飲みながら、少しの間、燃えゆく焚き火を眺める。

 順調に燃えて、枝が白い灰へと変わっていく。機構としては、うまく機能することがわかった。

 今日は、ここで作業は終わり。

 次のタイミングで、焚火場として整えよう。あとやることは4つ。

  1. 熱を溜められるようブロックをあと2段高くする
  2. Orioの4方向テーブルを置けるよう、レンガでテーブル脚を設置
  3. アルミホースのフチをテープで養生する
  4. ダッチオーブンを吊るすためのハンガーを設置

 そしてまた次回、ここで、夜に本格的な焚火をするのが、楽しみだ。