開拓Act.4 |テントサイトづくり・竹伐根

 今回は、テントを張って宿泊できるように、サイトを整備していく。

現状のキャンプ地

 今の現地は、このように竹が群生している。

 実はこの状態に至るまでも、2日かけて整備をした。生えている竹の枝を落とし、一定の太さの竹だけを残して、細い竹は刈った。それ以前は、少し歩いただけで、竹の枝が腕や顔を擦り、細い竹が足を削っていた。それがなんとか、無傷で歩けるようになっている。

 ただ、太い竹はまだ残っており、小さめのテントも張れるスペースはない。今回は、この太い竹たちを取り除いていきたい。

 この竹を、地面の高さで切ってしまうのが最も楽だ。だが、竹株が残ってしまうことで、リスクが生じる。例えば、土が柔らかいので、歩いたときに土を踏みこんで、竹株に躓いてしまう。また、その上にテントを張ると、竹の切株がグランドシートを傷つける恐れもある。

 そこで、このサイトエリアでは、竹の「根」から抜くことにした。

掘って、根を千切って

 さぁ、いざ、伐根!!

 まずは、竹の周囲の土を掘っていく。

 改めて気づいたが、ここの土は柔らかい。というより、サラサラ・・・これは砂だ。そして「石」が、全くない!もともとこの九十九里浜近くのエリアは、1,000年ほど遡ると、海の底だったそうだ。その名残なのだろう。

 ザクザクと掘っていくと、竹の根が露わになってくる。この根を、桑や鎌で切っていく。

 今回、初めて連れてきたJuniorにも手伝ってもらい、掘っていく。

なんで、こんなことするの?これが楽しいの??

これを抜くと、君の好きなキャンプができるよ~。

 次に、体重をかけて、グリグリと、根を千切っていく。

思いっ切り体重をかけたら、根が切れていくよ!

 ここで、根が千切れていく時は、プチプチプチ・・・と、手元になんともいえない感触が残る。竹も、生きている。それを、無慈悲に、千切る。だが、私たちは、それをやりきらなければいけない・・・。

これは、竹と私たちとの、生死を分けた闘いだ。

 と、そんな感傷に浸ったのは一瞬。1人で1本抜くのに、かかる時間は10分以上。早く抜いてしまいたい、という気持ちが強くなってきた。天気も良く気温が上がってきた中、かなりの重労働。汗も吹き出し、作業時間よりも、休憩時間の方が長くなってくる。

 MonTanaは、ケガ防止のための作業着を脱ぎ捨て、ひたすら竹に体重をかける。

 酒豪のTerryのために用意したビールが、蒸発するように、あっという間になくなっていく。

 Juniorは、疲れてチェアで寝てしまった。

竹を、抜いて抜いて抜いて

 想像以上に大変だったが、今日は、なんとか小さいテントが張れるスペースは確保したい・・・と、抜き続けていく。

 大きな根っこが抜けると、歓声が上がる。少しずつ、コツも覚えてきた。

よっしゃ!どんどん抜くで~。

 これだけ抜きながら、一同、思った。「道具」が足りない・・・。今日あるのは、小さな草刈り鎌と、片手用の小さな鍬。もっと大きな鍬や、スコップがあれば、もっと早く抜けるはず。次回は、道具を揃えて来よう。

テントサイト、小さめだけど確保!

 4時間近くかけて、10本ほどの竹を抜き、サイトスペースを確保できた。これで、シェルターは無理だが、小さいテントなら張れそうだ。

 陽の光を遮る竹がなくなったことで、かなり陽当たりが良くなった。夏日は暑いが、秋冬は、心地よいはずだ。

 この日は、ここで終了。想像以上に体力を使い、気温も上がってきて少し熱中症になりかけていたので、無理しないようにした。

 ランチに、蕎麦屋さんで、あっさりしたお蕎麦を食べて、帰路へ。水分とミネラルが抜けた身体に、冷たい蕎麦が染みる・・・。

 次は、テントを持って、泊まりに来たい。

竹ぶっこ抜きムービー

 竹を抜く過程や、現地の状況を2分半の動画にしました。あんな大変だった作業が、動画編集すると、こんなにラクそうに見えるとは・・・。

<その後に起こった、予想外の出来事が・・・続く>